ただもし「極小値」であったとしてもそれが真の「最小値」であるのか、についてはここまでの議論からは判然としない。 このあたりの数学的な厳密な取り扱いは、残念ながら私の手に余ります。
でもここからが解析力学の本番なのだ。
これは物理数学の暗黙の了解事項なので、戸惑わないようにしてください。 前者は一般化運動量の定義式• つまり 束縛力とは質点にかかる力のうち、式 5 を満足する全ての超曲面の法線ベクトルの一次結合方向成分ということになります。
9従って、このポテンシャルエネルギーを使って 26 という、 ラグランジュ関数 ラグランジアン なるものを定義すると、ラグランジュの方程式は 27 と変形できます。
後者は一般化運動量の時間変化を与える運動方程式 であると読めるようになってほしい。
台車型倒立振子とは、下の図のように 倒立振子が台車の上に設置されたモデルです。 6 が束縛力以外の力、 が束縛力で系の運動を束縛に合わせる力です。 「仮想変位」 の3N個の座標値がそれぞれが 完全に独立ならば式 4 は式 2 と同等ですが、仮想変位 が後述する束縛条件に従う場合、式 4 は式 2 より条件が甘くなります。
7ですが、後で 1 式の形として扱った方が便利なので、とりあえず 1 のままにしておきます。 ホロノーム型の束縛とは、 5 という形でかける束縛のことです。
また新たな物理学の分野を探求する際、ラグランジアンやハミルトニアンを定義できれば、 そこからオイラー=ラグランジュ方程式や正準方程式に対応する方程式を定式化できることから、 この方程式は未知の領域において基礎方程式を導出する為の強力な手段となる。
つまり 関数の独立変数が全て時間の関数だとして微分を行うのです。 系の状態からエネルギーを算出する式が得られれば、機械的に、かつ座標系に依存せず、系の運動方程式を組み立てることができる優れものの手法です。
Contents• 作用が「停留値」を取ることのみを与える。
【補足を受けて】 あまりうまくいかないとは言いましたけど、それは外力が時間依存したり、速度に依存したりする場合です。 この関係式を用いて運動方程式を求めていきます。 また、は速度には依らないものとする。
15このように条件を甘くしてもちゃんと解けるのは、直感的には、 束縛条件から逸脱した変位がわずかでもあれば、必要な巨大な束縛力が生じ、式 2 が満足され、束縛条件から逸脱した方向の変位が限りなく0に近く抑えられるからです。 運動において、座標変換によって変化しない量はなんだろう。
束縛力は必ずしも内カ 質点間の作用反作用 ではなく外カの場合もあります。
ただその理解には偏微分や全微分などの大学で習う数学が必須であるために高校までは触れられてこなかったのである。
特に外力に非保存力がない場合は、つまり、外力がポテンシャルエネルギーのみで表すことができる場合は 28 となります。