「あのですねぇ、サリー様~、世の中あきらめが肝心といいますかぁ~」「ざまぁ、だ、ゴルァ!」 いつものように、悪魔人・アイリステイルが、両手に持っている赤い兎人形と黒猫人形の口をパクパクさせながら、サリーの周囲をグルグル回っていく。
19そんなこんなで、 班分けもどうにか終了した。
「……あれぇ? リスレイってば、ひょっとしてぇ?」 レプターとリスレイの名前が並んでいるのに気がついた、雨女族のレイナレイナは、にんまりと笑みを浮かべながらリスレイの脇を肘でつついていく。
「なんつうか、母親のアタシや、父親のコクテツの旦那様よりも、カルシームとチャルンに懐いちまってるんで、なんか妬けちゃいますよ」 フリオの前に座り、お茶を飲んでいたブロッサムが思わず苦笑した。 「ガッポリウーハー、どこかで擬態し我らを隠せないか?」 「無理ですって、金髪勇者様。
5異世界からこの世界に連れてこられ、取り巻く状況に翻弄されるフリオは ""仮""の妻として共に生活するフェンリースを護ることが""使命""と考え始めていた。 今から数百年前の出来事。
「だ、だから!? チャルン婆は魔人形でありんすから、おっぱいは出ないと言ってるでありんしょ~~~~~~~」 悲鳴をあげるチャルン。
その彼女が目の前で死の淵に追いやられ、助けられない事を悟り フェンリースを手に掛けた魔人ヒヤに対して、制御不能な憎悪を抱く。 ・この商品は電子書籍です。
ガルドコミックスよりコミックス3巻同時発売! 西方の異国・インドルで闇商会の悪事を暴いたリースたち。 あぁ、攻撃はしないでね、どうせこの蜘蛛プロテクターには通用しないと思うからさ」 陽気に話しながら近づいてくる蜘蛛男に、敵対心を露わにするヴァランタインとリリアンジュ。
サリーが、リスレイから手渡された紙には『A』と書かれていた。
人手も増え、ますます賑わいを見せるフリース雑貨店を訪ねてきたのは、神界からの使徒だった。 ちなみに ガリルのA班には サリー サータバーハナ トールン アイリステイル ロケリナ の5人が選ばれていたのだが 「ヤー! フォルミナモガリルトイッショニイクノ!」 と 生徒でないにも関わらず、毎日ガリルの頭の上にのっかって登校しているフォルミナが猛烈に駄々をこねた。 フリオが厄災の竜の素材を用いて製作している美容薬。
5その肩を、フォウアとレプターがよしよしとばかりに、ポンポンと叩いていった。
その後方からは、キャプテンソルジャーが投げた超合金製の盾が何度も金髪勇者の周囲に襲いかかっている。
しかし、美容薬の在庫は底を尽こうとしていた。
「あの盾ぇ、ちょっと反則ですよぉ。 「あぁ、もう、みてられないわね……はい」 そんなサリーに、リスレイが自分の紙を手渡し、代わりにサリーの紙を受け取っていく。
「サリーはB班ね」 学級委員長のエリザベートが、固まったままのサリーのくじを確認した。
「ブロッサムとサベアも、ずっと仲良しだね」 「そうだね、フリオ様に初めてあったときから、こいつとはなんか仲良くなってたんですよ」 そう言いながら笑うブロッサム。 リスレイは、班分けの名前を書き直しているトールンへと視線を向けた。
5その周囲に 「ふんす! ふんす!」 と、嬉しそうな声をあげながら、フリオ家のペット一家・ 一角兎 ホーンラビット のサベア一家が、全員総出でカルシームの周囲に集まってくる。 「何者だ? 貴様」 「あぁそうか、自己紹介まだだったね。
「ま、まぁ俺はさ、そういうのは個人個人の自由だし、別にいいんじゃない? って思うけど」 レプターは、そう言いながら黒板へ視線を向け、 自分の名前の下にリスレイが加わったのを確認しながら、こっそり右腕でガッツポーズをしていたのだった。
そんな2人をジト目で交互に見つめるサジッタ。
「ガンテツは、ホントカルシームとチャルンの事が大好きだね」 リビングに座り、その様子を見つめていたフリオは、その顔にいつもの飄々とした笑顔を浮かべていた。 その背で、ガンテツは相変わらず嬉しそうに歓声を上げ続けていた。
この日は 休日出勤を繰り返していたその代休で休みのカルシーム。
記念すべき魔導船のお披露目のために開催された就航式には、その姿を一目見ようと各国の人々が参集していた。 「まぁ、ガンテツはおっぱいの時間になったら、また戻ってくるだろうし、それまで農作業してきますよ」 「うむ、それまでワシがしっかり相手しておるでな」 「このチャルンもいるでありんすゆえ。
17西方の異国・インドルで闇商会の悪事を暴いたリースたち。 作品内容 魔法国クライロードに勇者候補として召喚されたバナザ。
金髪勇者は、そんな2人へ、交互に視線を向けていたのだった。